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谷間の百合

taninoyuri.exblog.jp

2013年 12月 19日 ( 1 )

雪白く積めり

このごろ、ニュースが見られなくなりました。

坂を転がるようなというのか、つるべ落としのようなというのか

雪崩を打つようだというのか。。。

恐くて見られなくなりました。

昨夜、前登志夫さんの冬のうたを探していたらこんなのがありました。

正信偈(しょうしんげ)の和讃をうたひ山にくるこの男の子児(おのこら?)に戦争はあるな

(男の子を見るとなぜか哀しいような感情が湧くのはこういうことなにでしょう)


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ちょっと恥ずかしいのですが、カッカしていたせいかこのところあまり寒さを感じませんでした。

なんの気なしに、光太郎詩集を手にとり「雪白く積めり」を読んでいたのは、精神を鎮めようという自然な生理現象だったのかもしれません。

諳んじるくらい好きな詩でした。


雪白く積めり。

雪林間の路をうづめて平らかなり。

ふめば膝を没してさらにふかく

その雪うすら日をあびて燐光を発す。

燐光あおくひかりて不知火に似たり。

路を横ぎりて兎の足あと点々とつづき

松林の奥ほのかにけぶる。

十歩にして息をやすめ

二十歩にして雪中に座す。

風なきに雪蕭々と鳴って梢をわたり

万境人をして詩を吐かしむ。

早池峰はすでに雲際に結晶すれども

わが詩の稜角いまだ成らざるを如何にせん。

わづかに杉の枯葉をひろひて

今夕の炉辺に一椀の雑炊を煖(あたた)めんとす。

敗れたるもの卻て(かえって)心平らかにして

燐光の如きもの霊魂にきらめきて美しきなり。

美しくてつひにとらへ難きなり。



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by michi-no-yuri | 2013-12-19 11:44 | Comments(4)