山上徹也が控訴しましたが、弁護団が強く説得したのではないでしょうか。
控訴理由が知りたいところです。
ところで、きのうの新聞に、福岡高裁が飯塚事件に対する遺族の再審請求の可否を16日に決定するという記事がありました。
まったく前代未聞の裁判でした。
目撃証言や状況証拠だけで死刑を言い渡しただけでなく、判決から2年後という異例の早さで死刑が執行されたのです。
わたしは目撃証言というものをまったく信じません。
もう裁判で取り上げてはいけないと思っています。
わたし自身、記憶と現実が一致したことが一度もないからです。
記憶にある場所を訪れることがよくあるのですが、いつも記憶との懸隔の差に驚いています。
その度に人間の記憶ほど不確かなものはないと思い知るのです。
警察検察、裁判所の人間にはそういう経験がないのでしょうか。
経驗したとしても見過ごしているのでしょうね。
つまり、経験が経験にならない種類の人間なのです。
反省も成長もできない人間だということです。
DNA鑑定が一致したということですが、だったら何も目撃者の証言に固執しなくていいのです。
わたしはそれは嘘ではないかと疑っています。
飯塚事件を扱った番組で、取り調べに当たった警察官が、「弁護士は証拠を捏造するからね」と言ったとき、わたしは捏造しているのは警察だということをその言い草から感じたものでした。
警察はすべての証拠を持っていて、そのほとんどは弁護士に開示されません。
同じ番組だったかどうかは定かではありませんが、久間三千年の取調時の音声や手紙(訴状)が公開されたことがあり、わたしはその主張の論理性と気迫に驚いたものでした。
警察もこんな人間を相手にしたことがなかったのではないでしょうか。
わたしは、それで警察のプライドがずたずたにされたのではないかと想像しました。
人は、そんなことで被告を死刑にできるだろうかと思うかもしれませんが、できるのです。
そういうことをするのが警察だということを、今までの冤罪事件で散々わたしたちは見てきたではありませんか。
取調官の心証を悪くすればどうなるかの見本のような事件です。
久間三千年は一貫して無実を主張して変えませんでした。
袴田さんは過酷な取り調べに耐えられずに嘘の自供に追い込まれましたが、警察にとったら、一貫して理路整然と無実を主張する久間三千年は警察の威信に楯突く許しがたい人間に映ったのではないでしょうか。
袴田さんは50年近く獄にあったのに、久間は2年で死刑が執行されました。
わたしはその理由が明かされなければならないと思っています。
死刑執行書にサインしたのは、時の法務大臣森英介です。
麻生政権での初入閣でした。
そして、一年しか持たなかった政権で9人の死刑を執行したのです。
その中の一人が久間三千年でした。
わたしは写真の森英介を見て、いかにも上流階級の出身であることを窺わせる風貌ですが、これが殺人者の顔かと思いました。
死刑執行はかれにとっては快楽だったのではないかと思ったものです。
(麻生さんだって「どんどんやれ」という感じではなかったでしょうか)
もし再審が実現したら、わたしはぜひ森英介を証人喚問してほしい。
なぜ久間三千年に限って異例の速さで死刑が執行されたのか、ゼッタイにその理由を証言させなければならないと思っています。
日本が法治国家なら、こんな司法による殺人を放置していてはいけません。
警察や検察はそんな報告を上にあげていたのでしょうか。
再審ではそこにもメスを入れてほしいと思いますが、警察や検察の個人的な犯罪は裁かれても組織としての犯罪が裁かれることはないのでしょうね。
罪を裁くのは「法」であるべきなのに、「権力」が裁いていませんか。
いつになったら日本の刑事司法は中世から抜け出せるのでしょう。
森英介が入閣したのはその一回だけでしたが、みんな1年で9人も死刑執行をした人間としてかれに恐ろしいものを感じて敬遠するのかもしれません。
物証もなく、無実を訴え続けた人間を早々と死刑にした理由を、森英介の口から証言させなければなりません。
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