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谷間の百合

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「人間の命こそが至上の価値を持つ」というカズオ.イシグロさんのメッセージに思ったこと。

長崎原爆の日に合わせ、被爆者を母に持つカズオ.イシグロさんが「人間の命こそが至上の価値を持つ」というメッセージを寄せました。
しかし、わたしはそのメッセージを見てちょっとがっかりしました。
もちろん、イシグロさんに選民、選別思想があるとは思いませんが、なぜかわたしは、その言葉に白人至上主義やヒットラーのゲルマン民族至上主義と同じようなニュアンスを感じてしまうのです。
なぜ、人間の命「こそ」が価値があるのでしょうか。
「生きとし生けるもの」であってほしかったと思いました。
形こそ違いますが、みんな同じ意識体です。
むかし通っていた喫茶店のママさんは、「人も犬もいっしょ、いっしょ」というのが口癖でしたが、そのあとに必ず「形が違うだけ」と付け加えたものです。
この世に存在するものは、理由があってというか必然として存在しています。
そして、みんな輪廻転生を繰り返すなかで、「何か」であった記憶があるのです。
生きものを観察しているとよく感じることです。


「人間の命こそが至上の価値を持つ」というカズオ.イシグロさんのメッセージに思ったこと。_c0243877_953257.jpg


このごろ動物の動画を見ることが多くなりました。
中には人間失格だなと恥ずかしくなるような行動をする動物がいます。
ネズミの子どもを咥えてきて自分の餌を与えていたねこがいました。
育児放棄された犬の仔を全部引き取って育てていた猫もいました。
逆にねこの赤ちゃんに愛情を注いでいる犬もいます。
小鳥と仲良しの犬やねこもいます。
ねこはネズミを捕るもの小鳥を殺すものという固定観念は今すぐにも捨ててほしい。
しかし、むかしねこがネズミを捕っていたのは事実でしょう。
それは、ねこが人間の期待に応えていたからではないでしょうか。
犬にも人間で言えば3歳くらいの知能があると訳知り顔で言うのは止めてほしい。
専門家の言うことなどロクなものではありません。
専門家は何でも規定、限定、線引きするのが商売で、それがどれだけ社会を害しているか分かっているのかと言いたい。
人間と同じというか人間以上に豊かな感情をもっている動物もいます。
悪い人間もいれば神さまのような人もいますが、ねこや犬でも同じです。
悪いねこもいれば神さまのような(神さまになった)ねこもいるのです。

わたしには忘れられない光景があります。(前にも書いたでしょうか。)
東日本大災害のとき、瓦礫の中をテレビ局か新聞社の人が二人歩いていると、先に、だれかを待っているかのように立っている犬がいました。
近づくと、犬は自分の後ろを付いてきてくれと言うように先に立って歩き始め、着いたところに傷ついているらしい老犬が横たわっていました。
老犬が人を見て立ち上がろうとすると、案内してきた犬は、寝ていなさいというように背中を手で軽く押さえつけたのです。
涙で曇って見えなくなったのですが、その後のことは見なくても分かります。
助けてやれるわけがないのです。
日本昔ばなしか時代劇の一コマにありそうな話です。


「人間の命こそが至上の価値を持つ」というカズオ.イシグロさんのメッセージに思ったこと。_c0243877_102346.jpg











by michi-no-yuri | 2020-08-11 09:47 | Comments(0)
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