先日、産経に「予備役ブルーリボンの会」という名称の団体が「拉致被害者救出に自衛隊の活用を」という意見広告を出していました。
これは青山繁晴などが前から言っていたことで、いつでも可能なのだが憲法がネックになっているということでしたが、わたしはそのときも救出ではなく憲法改正が目的なのだろうと思ったものでした。
自衛隊に救出のシュミレーションがあったにしても、ほんとうに救出を目的にしたシュミレーションだとは思えません。
だから、これは救出ではなく、拉致を利用して北を攻撃するのが目的だろうと思いました。
代表の荒木和博さんの経歴に自衛隊との接点があるのでしょうか。
賛同者のほとんどは「元」や「予備」の付く自衛官で、実際に救出に携わる人ではありません。
いわば高見の見物ができる気楽な人たちです。
だから言いたいことが言えるのでしょう。
トーイツの影がちらつくという噂もありますが、分かりません。
しかし、大いにあり得る話です。
総理が前提を設けずに会談に臨むというのもこれと連動していそうです。
ほんとうに救出が目的なら武力という発想も選択肢もありません。
小沢さんが、自国民保護とか自国民救出という名目で戦争が始まると言っていたことが頭を過ります。
人間の考えることは変わりません。
家族会はトンデモナイことをしてくれましたね。
政府に頼り切ることで戦争にまで利用されようとしています。
総理が拉致を引っ張るのは、戦争に利用するためです。
家族会の中には分かっていてそれに協力している人がいそうです。
この10年を見ても、災害や事故で最愛の家族を失った人がたくさんいます。
そういう人々を見て家族会の人はどう思うのでしょうね。
突然娘がいなくなって気も狂わんばかりになって探し回られた早起江さんの気持ちは苦しいまでに分かります。
だから、なぜあてにならない政府にあくまで頼ろうとされるのかが理解できないのです。
民間の船員を予備自衛官にして有事には徴用できるという法律ができようとしています。
上皇がかって、たくさんの未来ある若い船員の死を思うと胸がいたむと言われたことがあります。
こういうことを予想しておられたのかもしれません。
商船や貨物船などの大きな船だけではなく、たくさんの漁船と漁師も徴用され、遠い南方の島々へ物資を運ぶ仕事に就いていました。
そういう漁師の一人だった息子が、ガダルカナルで餓死したと聞いた母親は気が狂ったようになったということでした。
そのエピソードを知ったとき、わたしはブログに、母親はそれ以来食事をするたびに罪悪感に苦しんだのではないかと書きました。
戦争ができるかどうかではなく、もう戦争しか視野にないということが問題なのです。
×