プーチン大統領の例の発言の後、総理が念のために平和条約締結は領土問題解決の後だと言ったというのは、きっとそうだろうと思いましたが、やはり嘘だったようです。
通訳だけを交えて二人で会ったとの情報はどこから出たのでしょう。
領土問題解決が先だなんて言ってしまえば、そこで交渉は終わりになるはずで、総理はどんな別のアプローチを用意していたのでしょうか。
外交でこんな言い逃れのできない嘘をつくなんて、よほど追いつめられていたとしてももう拭うことのできない日本外交の汚点になりました。
プーチン大統領は、3.11後の日本に対して同情的、友好的だったのに、それが総理のせいで修復不可能になりました。
わたしはあらためて北方領土の持つ問題の深刻さを思いました。
沖縄と対になっている問題です。
エトロフが軍事要塞化し、島に中国の企業や北朝鮮の労働者を呼び込んでいるようですからもう後の祭り状態です。
きのう、どの局も総裁選の両候補の討論がありましたが、実際、総理の言うことなどもう聞きたくないのです。
嘘、隠蔽、ごまかし、自己正当化しかないからです。
必死に喋れば、国民が納得するとでも思うのでしょうか。
頭のいい人なら、それが逆効果だと知っているのですが、総理にその知恵はありません。
ただただ何かを怖れて喋り続けるしかないようです。
みんなが総理の目が泳いでいたことを指摘していますが、「泳ぐ」には優雅な響きがありますが、実際は水槽に異物を入れられてパニックになった魚が狂ったように往復運動を繰り返しているようでした。
あのような目の動きは真似ようとしてもできるものではありません。
していることは「大悪」なのに、している人間が余りにも小者だから始末に負えないのです。
このごろ、外で子どもを見ると、この子らが20、30になったとき日本はどうなっているだろうと思うことがしょっちゅうです。
眼前に明るい未来、豊かな未来が浮かぶことはありません。
響堂雪乃さんの新著「ニホンという滅びゆく国に生まれた若い君たちへ」は日本への死刑宣告のようです。
もう政治で国が変わることはないのではないでしょうか。
変わるとすれば、天災か国民の覚醒しかないと思います。
為政者がもっとも恐れるのが国民の意識の覚醒なのですが。
これに賭けるしかないのに、多くの国民は疑問を持つこともなく騙されたままです。
「永劫に収束することのない原発事故」という言葉に、わたしは絶望と恐怖に打ちのめされるのですが、真実は徹底的に隠蔽されていて国民も知ろうとはせず何も考えません。
総裁選の討論でも原発が議題になることはありません。
本書の「まえがき」から。
君たちが対峙する脅威とは
外国資本の傀儡と化した自国政府であり
生存権すら無効とする壮絶な搾取であり
永劫に収束することのない原発事故であり
正常な思考を奪う報道機関であり
人間性の一切を破壊する学校教育であり
貿易協定に偽装した植民地主義であり
戦争国家のもたらす全体主義である。
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