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谷間の百合

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アインシュタインがメモに書いていた言葉。

アインシュタインが来日して帝国ホテルに泊まったときに書き残したメモに1億8千万円の値が付いたことが話題になっています。
「静かで質素な生活は、絶え間ない不安に縛られた成功の追及よりも多くの喜びをもたらす。」
というものですが、同じことを他の人が言っても「ああそう」で聞き流されてしまうものでもアインシュタインが言えば2億近い価値になるのです。
わたしだって子どものときからそう思っていたと言えば怒られそうですが、でも半分はウソですが半分はホントなのです。
お金持ちを羨む気持ちはもちろんありましたが、家族が貧しい小さな家で折り重なるように寝るような生活も憧れでした。
貧しいというほどではなくて、それに近い幼少期を送れたことは幸せだったのです。

ところで、もう一枚のメモに書かれていたのは「意思のあるところに道あり」という言葉でしたが、これを見て一抹の不安を覚えたのは、「夢は必ず叶う」と解釈されないかということでした。
わたしは、この「意思」は、探究心とか知的好奇心のことだと思ったのですが、違うでしょうか。


アインシュタインがメモに書いていた言葉。_c0243877_1128152.jpg


アインシュタインの言っていることは、日本人に共感を得るのは難しいのではないでしょうか。
もう、なにもかもが遠心力で回っているような社会になっているからです。
廻っている歯車を止めることも不可能だし、ましてそこから飛び出すことなどできません。
そして、歯車は加速しています。
加速して、振り切れるところまで行くしかないようです。
振り切れたところがどういう世界なのか想像もできませんが、とにかく、そこまで行くことだけは確かなことだと思います。
カタストロフィを経ないと再生はないのだと。

親が子どもであるわたしに、なんの期待もしてくれなかったことにわたしは感謝しています。
ほんとうによかったとこころからそう思っていますが、親同様にわたしが子どもに何も期待しなかったことを、子どもが感謝してくれるかどうかは分かりません。
しかし、正しく言えば、期待しなかったというのはウソです。
「いい人」「まっとうな人間」になってほしいと願ったことは期待には違いありませんから。
元来、親ならだれでもそれだけを願ってきたのではないでしょうか。


アインシュタインがメモに書いていた言葉。_c0243877_11282956.jpg










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by michi-no-yuri | 2017-10-28 11:32 | Comments(2)
Commented by ツユクサ at 2017-10-30 20:50 x
こんばんは。アインシュタインは道があると言っているだけで、道の行く先がどうなるかは一言も言っていません。彼は同時代の誰も考えなかった重力理論の再構築を試み、一般相対性理論の完成という大成功をつかみました。しかし重力と電磁気力の統一という新たな考えに数十年も取り組みながら、こちらは失敗に終わりました。道の行く先よりも、道を進むことのほうが彼には大事だったのでしょう。
Commented by michi-no-yuri at 2017-10-31 09:23
つゆくささま

コメントありがとうございます。
「意志のあるところに道あり」ですが、日本人はどう解釈するだろうと思いました。
おそらく、功利的、情緒的に受け取るのではないかと。
最初から道の先にははっきりした目的、目標があるのだと思います。
初志貫徹とか、努力は報われるとか、そういうのが好きですね。
「意志」という言葉に、見る(観察する)感じる、思う、考える、求めるという要素はなさそうです。
ひたすら目標に向かって努力するだけ、、
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