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谷間の百合

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二十六日 その一  待っていても政治は変わらない。

日米地位協定の見直しを求める声にたいして、アメリカ国防省はそれには応じられない、いままで通り運用の改善に取り組んでいくと回答しました。
アメリカは日本政府のように「考慮する」とか「善処する」とか曖昧な表現はしません。見直さないと言ったのです。
そういうアメリカも日本人の国民感情には神経を尖らせているはずです。
70年に亘って3S政策を基本に日本人を骨抜きにするためのマインドコントロールを施して反米感情や自立心の芽を潰してきたものの、いつ戦前回帰という先祖返りするか分からないという不安はいつも抱えているはずです。
現に、アメリカ一辺倒の人間のなかから、水が漏れるように「アメリカ何するものぞ」の気運が醸成されているのを感じます。
アメリカ一辺倒がいいわけがありませんが、それ以上に危険なのが「アメリカ何するものぞ」の増上慢なのです。
総理支持者は、総理のこころの深層にそれがあるのを感じ取っているのです。


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きのう、あるサイトで、日本と、ドイツ、イタリアの地位協定の違いという記事を見ました。
去年「報ステ」で放映されたものだということでした。
イタリアの空軍司令官がこう言っています。
「この基地に来る人に念を押すのですが、ここはイタリアの基地で、そこに米軍を駐留させているのです。私がこの基地の管理権を持つ責任者です。イタリアでは、すべての米軍基地はイタリアの軍司令官の管理下に置かれているのです。」

また元ディーニ首相(1995年当時)も
「イタリア国内には多数の米軍基地があるが、主権は譲り渡してはいない。アメリカが所有している土地は大使館の中だけだ。」
と言っています。

ドイツも同様ですが、わたしが注目したのが、地位協定が見直されたのは、
「市民の声だったと思う。市民が声を上げ、それに政治家、官僚が突き動かされ覚悟をもって臨んで対等な権利を得た。」
という取材スタッフの言葉でした。

この日本に翁長という人が出現したことは、日本にとっての最後の希望になりました。
翁長知事を突き動かしているのも、沖縄の人々の声でしょう。
内地の人間が、いま翁長知事と沖縄の人々の戦いに参加することが、余りにも大きな犠牲を強いてきた沖縄への贖罪だとは言えないでしょうか。

日本は、一応主権を有し、総理が自衛隊の指揮権を持っていることになっています。
しかし、総理の指揮権は有名無実の借り物です。
総理は、防大の卒業式の訓示で、「最高指揮官」を連発しましたが、なんと情けないことを聞くものかといたたまれない思いでした。


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by michi-no-yuri | 2016-05-26 09:48 | Comments(0)
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