総理を支持している人たちは、総理を愛国者だと思っているのでしょうか。
そう思っているとしたら、どうして集団的自衛権やTPPに賛成できるのですか。
ほんとうに不思議でなりません。
売国者を愛国者と思っているような人間がこの国の一方のオピニオンリーダーだということに、わたしは深く傷つき絶望しそうになります。
その一人の新保祐司さんが「黄昏迫る『戦後民主主義』の虚妄」という論稿の中で以下のように書いておられます。
戦後70年の節目に
朝日新聞の凋落が始まったのは、単なる偶然とは思われない。
やはり、歴史の審判はあるのであり、戦後69年の長きにわたって日本人の思考を巧妙に支配してきたマスメディアは没落する運命にある。
日本人の目からは、戦後になってから(占領軍によって)くっ付けられた鱗が落ちつつある。
そして、日本人の再生した目には新鮮な本来の目が見えてきているのである。
わたしはここを読んで伊丹万作が「だまされる罪」で書いている
だまされていたといって平気でいられる国民なら、おそらく今後も何度もだまされるだろう。
いや、現在でもすでに別のうそによってだまされはじめているのにちがいないのである。
という言葉を思い出していました。
「戦後民主主義の虚妄」が別の虚妄にとって代わるだけではないかと思いました。
新保さんの言う戦後民主主義がつくりだした「偽の偶像」が別の偽の偶像に変わるだけではありませんか。
すでに、国民の目に別の鱗をくっつけようとしてしているのではありませんか。
バカも休み休みに言ってほしい。
集団的自衛権やTPPに賛成して、どこに日本の再生がある?!
ただ、靖国を言ってくれた、従軍慰安婦を言ってくれた、特攻隊を賛美してくれたというだけで総理を支持している保守の知識人はネトウヨと変わりません。
たとえ飢えそうになっても、そういう空気だけで生きられる人たちです。
女性の「知の巨人」のような扱いの塩野七生さんは総理を次代のエースだと持ち上げました。
どこを見てそう思うのか、ぜひお聞きしたい。
新保さんは人物の評価について
戦後は森鴎外(軍医)より夏目漱石(朝日新聞社員)、「海ゆかば」の信時潔よりも山田耕作、乃木希典より児玉源太郎が尊ばれと書いておられますが、だからといって逆になればいいというものでもありません。
防大の卒業式で総理は乃木希典の殉死を引用したそうですが、その魂胆は見え透いています。
為政者が特攻隊や乃木希典を持ち出すのは、国のために死んでくれということなのです。
このような人間の真贋が分からなくなってしまった人物評価をはじめとする戦後的な価値観を、今回の「戦後民主主義」を支えたメディアの黄昏を機に終焉させなければならない。
このような精神の自立とは無縁な「自由」や「個人主義」を喧伝してきたのが進歩的事大主義のメディアであるが、その言説がやむとき新しい日本が出現するであろう。
この総理の下で新しい日本が出現する!!
バカも休み休みに言ってほしい。
いちどでも集団的自衛権やTPPや原発のことを考えたことがあるのでしょうか。
もし、考えた上でなおそう言えるのだとしたら完全に狂っています。
集団的自衛権とは、自衛隊という軍事財産を人間ごとアメリカに差しあげるということです。(反戦な家づくり)
それで、「海ゆかば」や広瀬中佐のうたを歌えますか。
もう、みじめになるだけですからそんなことは言わないでください。
特攻隊があまりにもみじめですから、もう特攻隊のことは言わないでください。
サムライの国だなんて言わないでください。
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