海保が抗議活動の市民の首を絞めつけ、顔を近づけて威嚇しているような映像を見て、わたしはもう国家の国民に対する暴力は止まらないのだなと思いました。
官邸から、もう手加減する必要はない、強い態度で臨めという指示が出ていることは明らかです。
そして、こういう国の強い対応を熱狂的に支持する国民がたくさん存在するのです。
ファシスト党員予備軍です。
一度転がり出すとスピードはどんどん加速して、もうだれにも止められません。
いまがその最中です。
「米国はこれまで何度も海兵隊の沖縄からの撤退を考えてきたが、そのたびに日本政府がそれを引き止めた。」(沖縄タイムス)
日本政府の政治課題だった米軍撤退が視野から消えていったの1970年を境とし、それからはひたすら逆転していったのではないでしょうか。
こういうリークがでてくることの意味を政府は何と考えるのでしょうか。
わたしは辺野古に固執しているのは日本だと思ってきました。
日本がどうしてもあそこに基地を作りたかったのだと思っていました。
その下心を見破られないために、日米同盟がどうの、抑止力がどうのと言ってアメリカを前面に押し出し、自分たちはその後ろに隠れていたのではないのですか。
こういうこともその内リークされることになりそうです。
オーストラリアのアボット首相が、米政府の要請に応えて600人の兵員を中東に派遣すると発表しました。
人道的作戦行為だということです。
わたしは、これって自衛隊を出すための誘い水かもしれないと思えて、言いようのない不安が胸いっぱいに広がりました。
もう、日本にも要請がきているのではありませんか。
集団的自衛権行使容認は、将来に起きるかもしれない万一を想定してそれに備えるためのものだと思っている人は、それこそお花畑です。
それではなぜ急いだのかの説明がつきません。
アメリカはいままでどれだけ執拗に自衛隊の海外派遣をせっついてきたと思っているのですか。
この時期に山口淑子さんが亡くなられたのは、象徴的な意味で日中のこれからを暗示しているのではないかと思わずにいられませんでした。
日中とのパイプが次々と遮断されていくなかにあって、長い、細いけど強靭な絆だったと思われる山口さんと中国の関係が、亡くなられたことで、なにか嫌な変化が起きはしないだろうかという予感がしないではありません。
山口さんは「日本軍は、中国で本当に罪深いことをしました」と言っておられます。
日本人がもっとも忘れていることです。
あらためて、李肇星元外相が言った「中国は日本に対して、一度も申し訳ないことをしたことはない」という言葉を思い出します。
いまにも中国が日本に攻め入ってくると危機感を煽っている人たちは、日本が中国でした罪深いことが潜在意識にあって、それに怯えているのではありませんか。
わたしはいままで一度も朝日新聞を購読したことがありません。
何かで話題になったときに、天声人語を2.3回読んだだけです。
ただ、いままでわけもなく朝日的なものを嫌悪してきました。
しかし、いまそういう気持ちはすっかり溶解しています。
朝日にジャーナリズム魂が少しでも残っているのなら、いまこそ反戦、反原発の論陣を張って、行き場のない怒り、苦しみ、不満の受け皿になってほしい。
そうすることで歴史にその名を刻んでほしい。
それだけが生き残る道です。
まさか、御用新聞になって生き残ろうとしているのではありませんよね。
というのも、わたしには疑惑があります。
誤報を認める前、朝日の政治部長が頻繁に総理と会食していた事実があります。
何を話し合っていたのでしょうか。
朝日に期待するのはバカをみるだけでしょうか。
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