きのう、出かけた先で待ち時間がありそうだったので久しぶりに本を携えていこうと選んだ本が「南洲残影」でした。
以前から、つまみ食い的に読んでいたのですが、もう少し範囲を広げて丁寧に読んでみようという気が起きたのです。
ところが、しょっぱなの文章がこれでした。
≪政治家とか軍人とかいうものは、成功しなければならぬ人々である。
もし、彼らが失敗すれば民衆は塗炭の苦しみをなめ、兵士は犬死をしなければならない。
だからこそ彼らは成功しなければならず、最後の最後まで努力を傾けて現実の保全を企てようとする。≫
やはり、いままでの政治家は(小泉政権まで?)アメリカの圧力に苦悩しながらも一生懸命努力してきたのだと思います。
権力を弄び、国家や政治を私物化するような人間が出てこようとはだれが予想できたでしょうか。
先日の総理の消費税に関するツイートは、冗談でもドッキリでもなく事実だったのですか。
わたしには数字の間違いよりも、続けて「ほんとうにごめんね」と書かれていることのほうがよほど問題でした。
ごめんで済むんやったら、政治はいらんわ!と思いました。
国民をばかにしたような、友達感覚のようなことばを使うということがいかに悪質で愚劣かということが分からないようです。
きのう,わたしは集団的自衛権について書いたのですが、その後「阿修羅」で孫崎さんが同じことを書いておられるのを読みました。
≪貴方達の誰かを犠牲にしても構わぬ政治家が出てきた。
それも日本の安全のためではない。
米軍の利益のために貴方達を差し出そうとするのだ。
残念ながら、自衛隊のOBなどで集団的自衛権に反対する元幹部のOBはほとんどいない。
迎合する自衛隊幹部(OBを含め)で満ちている。
貴方達は他の日本人とは違う。
命令で貴方達が死に、貴方達の部下が死んでいくのだ。
それも我が国のためではない。米国の事実上の傭兵として。
誰か、勇気をもって発言する時でないか。≫
アメリカが真に人道的で正義の国ならともかく、そうでないことがだれの目にも明らかになりつつあるこのときに、行使容認を急ぐのは、もう総理や石破さんの個人的な権力欲や保身術だとしか思えません。
自衛隊はシリアやアフガンに行くのでしょうね。
なんの大義も名誉もないところに、犬死するために行くのですね。
同じ「阿修羅」で、HN「あっしら」という人が
「冤罪の多発は、検察官の証拠非開示(秘匿)に原因があるのではなく、裁判官の歪んだ価値観と低劣な判断力が根源的原因」
と言っておられることにわたしは同感です。
先日、袴田事件を取り上げた番組で元裁判官が
「やはり、両方(検察と弁護側)を公平によく見ないといけなかったね」と言っていて吃驚したのですが、いままでは検察から上がってくる調書しか見ていなかったのでしょうか。
政治家も自衛隊幹部も裁判官もみんな「こころ」がないのです。
そんなこころのない人間が国民を苦しめ、部下を殺し、冤罪をつくっているのです。
こころがないのですから、なにも畏れるものがないのです。
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