サンケイが「オピニオン」と銘打つ紙面は「正論」がとくにそうですが、執筆者がサンケイのオピニオンを代弁している感があります。
連日の中国非難はまるで体制翼賛のようです。
執筆者のほとんどは年はいっていますが、保守というより安倍総理の親衛隊みたいです。
保守=安倍親衛隊。
きのうの執筆者は、「安全保障」の権威であり、このたびの集団的自衛権の憲法解釈の見直しを検討する私的諮問機関の委員でもある佐瀬昌盛さんでした。
中国のイスラエル大使が総理の靖国参拝を猛烈に非難した件にについて書いておられるのですが、わたしが引っかかったのはそのことではなく、次のような見解に対してでた。
「中国のプロパガンダ戦法は何となくナチスのそれに似ている」
「ゲッペルスの嘘は主に国内向けだったが、北京の史実無視プロパガンダは専ら国際社会向けである」
「中国は一党独裁支配国家だから、史実無視の政治宣伝に国内からブレーキはかからない」
中国について言っておられることに特に異論はないのですが、もし、日本の現実を知っておられたとしても同じことが言えるだろうかということなのです。
安倍総理が海外で言っていることに嘘はないのですか。
安倍総理は嘘はつかない、もし嘘をついたら国内からブレーキがかかるとでも思っておられるのですか。
日本に言論の自由があるとでも?
中国が一党支配の国なら、日本は総理1人が専横する国になっていませんか。
ゲッペルスを言うなら、日本には世耕弘成という不愉快極まりない和製ゲッペルスがいます。
郵政選挙のとき、「小泉さん、好きです」と書いた紙を女性に掲げさせたのはかれです。
総理の施政方針演説では、「さわり」のところで立ち上がって拍手するように指示したのもかれです。
指示する方も、指示通りにする方もどうかしています。
なんでもアメリカの流儀を取り入れるところは韓国みたいですね。
表向きは自由の国アメリカですが、肚の中はゲッペルス?
佐瀬さんだけではありませんが、保守の人たちの目が中国にしか向いていなのは、それが飯の種だからですかと嫌味のひとつも言いたくなります。
日本が言論をはじめあらゆる面で窒息寸前の状態にあることが分からないとはいったいあなたたちはどんな空気を吸っておられるのでしょう。
佐瀬さんが委員でもある私的諮問会議にしても、また様々な有識者会議にしても、そこで自由闊達な議論がなされたということはいままで聞いたことがありません。
まして、会議が紛糾したことなどなかったのではありませんか。
反対の立場の人も1人は入っているようですが、多分、意見を言ってそれで終わりということでしょう。
それで、民主的な手続きは踏んだということですべてが決まっていくのです。
中国のことが言えますか。
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