人気ブログランキング | 話題のタグを見る
ブログトップ

谷間の百合

taninoyuri.exblog.jp

天皇は日本という揺れる国の動かぬ重心である (酔生夢人のブログ)

天皇の戦争責任を主張する人は、では天皇がどうされれば責任をとったことになると思うのでしょうか。

わたしには、その主張のウラに「天皇制廃止」の下心が見え隠れしてならないのですが、どうなのでしょうか。

天皇を口汚く罵ったり、貶めるような言論ともいえない言葉がネット上を飛び交っていますが、わたしももう慣れっこになりました。

なんとでも言えばいいよ!

ときの政権が天皇をないがしろにし、そのときの国民の大半が天皇制の廃止を求め、仮にそれで天皇制が消滅しても天皇の存在が無くなることはゼッタイありません。

天皇が歴史に負っている使命はそんなものでどうかなるようなものではありません。

多くの天皇がそうであったように、どこかで、細々とでも天皇はその地位を保持し存続していくのです。

政権や国民の意思、あるいはそのときの天皇個人の意思でどうにかなるものではないのです。

つまり、酔生夢人様が言われる「動かぬ重心」としての使命は、わたしたちの想像を許さないほど重いものだということです。

どんなに、悪態をつこうが憎もうが、それらの感情は歴史的存在である天皇を通じて日本の神々に受容されていくのです。


天皇は日本という揺れる国の動かぬ重心である (酔生夢人のブログ)_c0243877_12392048.jpg


両陛下がご老体に鞭打つように方々にお出かけになるのは、自身は一部の人間が思うようなヒエラルキーの頂点に存するものではなく、常にこころは国民の側にあるということを体現しておられるのだとわたしは思っています。

叙勲やいろいろな賞を授与される人間が、決して国民のなかから選ばれた真に国民を代表する人間ではないことをよく知っておられるということだと思います。

だから、いつも「民のかまど」を思いやって方々へ足を運ばれるのではないでしょうか。


天皇は日本という揺れる国の動かぬ重心である (酔生夢人のブログ)_c0243877_1239372.jpg


以下に、「酔生夢人のブログ」を転載しますが、長いので終わりの方は割愛します。続きは本ブログで読んでください。

「日本の独立をめざして」から転載。(元のブログタイトルは長いので略した)

書かれた内容のすべてに賛同してはいないが、日本の天皇制は、世界でも稀な、「奇跡のようなシステム」である、ということには賛成だ。

要するに、これも下記記事に書かれているように、(私も同じことをずっと言っているが)「権力」を「権威」が制御するというシステムである。

これはローマ法王庁ですらやっていないどころか、バチカンは常に現世的権力の支配構造の一部でしかなかった。

もちろん、天皇制の歴史を見れば、天皇が実権力の中心であった時代も幾つかあり、それはすべて失敗に終わったと言っていい。

そして、天皇が実権力を他者に譲り、ただ権威的存在になった時に、日本は平安が保たれたのである。

つまり、現在の日本国憲法における「象徴天皇制」こそが、まさに日本の政治史的伝統と最高に一致したシステムなのである。

(占領軍における日本支配の打算の結果が偶然に日本の歴史的事実に合致したという可能性もあるが)

もちろん、このシステムでは「権威」は現実政治には基本的には口出しはしない。

天皇が政治に「ああしろこうしろ」と言ったことはほとんど無いのである。

ただ、棋士上がりの右翼的な男が園遊会で「日本中に日の丸を上げ、君が代を歌わすのが私の夢です」とか何とか言った時に「強制でないのが望ましいですね」と穏やかにたしなめたくらいだろう。

この一言の日本社会への「抑止力」は強大なものがあったと私は思っている。

つまり、天皇とは日本社会の中心にある、静かなる権威、動かぬ重心なのである。

日本があまりに右傾化、左傾化した時や、日本が危機に陥った時に、その権威が発動されれば日本人はおそらくそれに従うだろう。

日本の敗戦時に天皇の言葉一つで日本国民は手に持った武器を捨てて、敗戦を静かに受け入れた。

(天皇の戦争責任の話はまた別問題であり、ここでは天皇という存在の力と権威を問題にしている)それには、占領軍そのものが驚いたという。

敗戦後もゲリラ的な戦闘が長く続くことを彼らは覚悟していたのである。

ところが、天皇の一言で、戦闘行為がぴたりと収束した。このような国民を西洋は初めて見たはずだ。









×
by michi-no-yuri | 2013-10-29 11:03 | Comments(10)
Commented by まつ at 2013-10-29 13:42 x
マッカーサー元帥とともに日本へ行ったという白人のおじいさんからお話を聞く機会がありました。彼の話しによると、最初は天皇陛下は死刑になる予定だったのだそうです。(でもならなくてよかった)彼の滞在した家は西洋風の家で、使用人が7人いたそうです。料理人が英語を話したそうです。第一ホテルや横浜のことなど懐かしそうでした。横浜の写真をみせると、あまりの変わり様にびっくりしていました。東京を空襲するときは、住人が逃げられない様に郊外の方から中心地に向かって爆弾を落として行ったことなど聞きました。(あんなことはしたくなかった、するんじゃなかった、でもあの時は仕方なかった)と話して居ました。戦争中は日系人は収容所へ送られましたが、ドイツ系とイタリア系の住民は夜間外出禁止令がしかれただけで、昼間は通常の生活をしていたそうです。彼も94歳という年齢には勝てず、今年の春に亡くなりました。もっと話を聞きたかったです。
Commented by Machidanooka at 2013-10-29 16:57 x
(日本が中国に拝跪する日) 種々内政問題を抱えながらも、中国はまっしぐらに経済・軍事大国を目指しています。米国の凋落の影は日々濃くなってききました。日本は中・露・北朝鮮の核兵器包囲網のただなかにあります。中国による台湾の併合は明日にでも可能ですが、いまは静かに時を稼ぎ、米・中の経済・軍事バランスが逆転する’30年頃に、有無を言わせず実施するものと思われます。我が国の商品・石油輸送のシーレーンはこれで窮地に立たされます。米国は固より本気で日本防衛など考えていないので、今後次第に高まる中国からの圧力に日本が苦しもうと、米国に劣らぬ核兵器を保有しているであろう中国に対決することはできません。近未来の予想図は、米軍の東アジアからのズルズルとした撤退です。(国家財政が弱体化し、そうせざるを得ないのです)

不愉快な想定ですが、日本が中国の経済・軍事力の前に拝跪する日は案外近いのです。福田前首相がやっとのことで王毅外相と会談したようです。岸田外相始め安倍内閣の高官は誰も相手にされていません。

Commented by michi-no-yuri at 2013-10-29 19:09
まつ様
わたしにも、生前にもっと話を聞いておけばよかったと思う人がいます。両親もそうです。
東京大空襲はほんとうに酷いです。
ドレスデン爆撃と並んで、連合軍の歴史に残る汚点です。
だから、それを隠蔽か、あるいは相殺するために南京虐殺やユダヤ人虐殺を喧伝したのかもしれません。
歴史は勝者がつくるということですね。
Commented by michi-no-yuri at 2013-10-29 19:24
Machidanooka様
福田元総理が中国へ行かれたことはとても良かったと思います。
とにかく会って話をしてほしい。
どんなに中国が嫌いでも、うまくやっていくしかないのです。
戦争なんかゼッタイできません。
安倍総理は中国が会ってくれないと言っていますが、
嫌中、反中に凝り固まっている自分の支持者の手前
そういうポーズをとらざるを得ないのだと思います。
とくに、金美麗、桜井よし子という強烈な嫌中人間が
傍についていますから。

小澤さんが近い内に中国で内乱が起きるのではと
言っておられました。
経済のことは分かりませんが、相当厳しいのではありませんか。
だから、危ないと言えるのかもしれませんが。
わたしは、小沢さんと李克強の関係に期待しています。
とにかく、会って話をすることです。
Commented by Machidanooka at 2013-10-30 00:38 x
タイプ・ミスの訂正。米・中の経済・軍事バランスが拮抗・逆転する時期は’30年ではなく’20年頃です。

今日の中国は、米・露を恐れることなく、アジア各国をも従えた堂々たる大国です。対話と協調を必要としているのは日本であって中国ではないのです。(今更日本からの経済援助など必要としていません)

対話のパイプはわずかに旧田中派(小沢氏含む)と福田氏によって維持されているのみです。今回の福田氏の動きは、現政権による日中関係打開は無理と見たポスト安倍をみすえた自民内部の動きかもしれません。

いずれにせよいくら甘言をを弄しようと、日本が米国の幻想の核の傘から一歩踏み出し、自衛隊に抑止的核兵器を装備させることで自ら国土防衛を決断しない限り中国が真剣に対話に応ずることはないでしょう。
Commented by michi-no-yuri at 2013-10-30 13:27
Machidanooka様
コメントありがとうございました。
まともな政治家なら、
中国とはなんとしてもうまくやっていこうと思うでしょう。
事を荒立てるなんてもっての外だと思うでしょう。
それが旧田中派と福田さんということなのですね。
そういえば、小沢さんと福田さんは仲が良かったです。
もしかしたら、福田さんの訪中は小沢さんの意向かも。
Commented by ミルキー at 2013-10-30 20:27 x
天皇・皇后が、インドへ訪問することが決まったそうですね。
天皇は、最近、心臓の手術をしたばかりで、健康も今一歩の状態。、日頃、過密スケジュールなのに、さらに外国訪問は、厳しいのではないのでしょうか。それも、安倍首相が、インドに原発を輸入したいがために、天皇を利用しているのかと思うと、不愉快です。天皇を本当に尊敬し、心配するなら、こんなことをさせないと思います。また、皇室も断るべきだったと思います。
私は、多くの点で、谷間の百合さんと同じ意見ですが、天皇制度については、異なる思いをもっています。
天皇制度はなくして、天皇一家を自由にさせてあげたいと思います。
職業選択の自由なし、居住の自由なし、選挙権なし。こんなに天皇の人権は踏み潰されているのです。少なくても、過重スケジュールを考えて、定年退職をさせるべきです。
Commented by ミルキー at 2013-10-30 20:28 x
ついでに、インド、トルコの原発輸出ですが、核廃棄物を日本が引き取ることと事故が起きた場合、日本が賠償責任することが、密約で交わされているということです。
こういうことも、秘密保護法で、秘密とされたら、それを追求した場合、罰せられるのですね。また、原発輸出は、実際は、米国のGEなどの原発企業のパテントがありますから、日本は、米国の手先となって、原発を輸出するのです。
日本は、こんなにも愚かなのかと思うと情けないです
Commented by ミルキー at 2013-10-30 20:30 x
訂正
インドに原発輸入ではなく、原発輸出です。失礼しました。
Commented by michi-no-yuri at 2013-10-31 08:11
ミルキーさま
コメントありがとうございます。
わたしも両陛下にはもっと休養をお取りになっていただきたいと
思わずにいられません。
しかし、ご自由にとは思いません。
何よりも両陛下ご自身がそんなことを望んでも思っても
おられないと思います。
わたしたちと同じ感覚では捉えられないほど
天皇としてのお立場には重いものがあると思います。
自由とか平等とか、そんなものを超越したご存在だと思います。
思ってもみてください。
皇統が二千六百年も続いてきた意味を。
天皇制が消滅しても皇統が絶えることはないと、
先日記事を書いているときに、
わたしのなかで確信のようなものが芽生えました。
ただ、政治家が天皇を利用するのは許せません。
名前
URL
削除用パスワード
<< 平然と嘘のつける人 アメリカの世界覇権が終わりました。 >>