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谷間の百合

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十三日 その二  「信義」ということ。

暗くて嫌なことばかりではなく、希望の灯りが見えたように感じたのが、シリア問題で、プーチン大統領とメリケル首相が連帯したことです。

二人は、シリアでの内戦がエスカレートすることに懸念を表明し、その他の諸国と共に、シリアの紛争が沈静化することを願うと言いました。
うれしいニュースでした。

安保理でのリビア制裁決議の採決に、ドイツはロシア、中国、ブラジル、インドなどと共に棄権に回ったのですが、そのことでロシアとは連帯感が芽生えていたのかもしれません。
リビアを理不尽に爆撃してカダフィ政権を倒した「オデッセイの夜明け」作戦にドイツは参加していなかったのです。

もう一つの明るいニュースは、小沢さんと親しい李克強が首相になり、元駐日大使の王維が外務大臣になったことです。
これは、中国は日本とは敵対しない、いつでも話し合う用意があるというメッセージだと受け取ってもいいのではないでしょうか。

わたしは、小沢さんが勝谷正彦さんとの対談で、
李克強のことを「とてもいい人ですよ」と言って次のように語っておられることにとても興味を惹かれました。

小沢代表 ; ただ,共産主義青年団の書記でしたから,一定の(一定の地位まで)偉くなるとは思ってましたけれども。
まあ,首相になるとはちょっと予想はしてませんでしたけれどね。
うーん,だけども,とても良い人だと僕は思います。
そのお,中国人全般について言える事だけど。
まあ長い歴史だからね。あのお,煮ても焼いても食えないって,僕いつも言うんですよ。(笑・勝谷氏&ラジオ氏も笑)そういう色んな知恵を持ってるんですよね。
良い知恵も悪い知恵も含めて。
だから,なかなかあの,大変な相手です。

だけども良い事は,彼は一生懸命に日中のためにやった,あるいは一生懸命.本気でもって前向きでやったっていう事で,一度それを信頼したら,その信義は絶対守りますね。
儒教は今では共産主義だからNOですけど,信義をやっぱり守るっちゅう事については,僕は感心しますよ。
この,尖閣の話しもね,ウラジオストックでしたか,胡 錦濤さんと野田さんが会って,「国有化だけは止めてくれ,今」ちゅうて頼んだらしいんですね。
それ,(野田元首相は)曖昧な返事して,良いような悪いような返事して,それで帰って来たらすぐやっちゃった。
これがね,ものすごく怒っちゃったんですよ。「何だ?」と。
俺がああやって頼んだのに,中国の領土だって(胡 錦濤さんが)主張した訳じゃない。「今,国有化だけは止めてくれ」と言う事で,ちゃんと頭下げて頼んだのに,ありゃあもう,すぐ帰ったらやっちゃった,と。

要するにね,それは無理なら無理,こうしたいならしたいって言やあいいんですよ。その場で。
それを曖昧にね,分かったような話ししとって,違う事やるから,信用を失っちゃう。


わたしが、「一度信頼したら、その信義はぜったい守りますね。」というところに感動したのは、日本において、「信義」というものを見ることがなくなってしまっているからです。

人間(国も)信義や礼節を疎かにしたらどうなるでしょう。
社会の秩序が滅茶苦茶になります。
無法で野蛮で、弱肉強食で、剥き出しの欲望が横行する社会になります。
実際、日本は小泉、竹中改革によってそういう社会に姿を変えました。

信義や礼節を重んじるサムライの国はどこにいってしまったのでしょう。

野田前総理は胡錦濤さんの頼みを無視して尖閣の国有化を宣言し中国を怒らせました。
そのとき、テレビに出ている下卑たコメンテーター連中は、中国はメンツを潰されて怒っているのだと嘲笑していたのです。

わたしは、日本は恥ずかしい国だと思いました。
平気で信義を破って嗤っている日本が嫌いでした。

普通の社会生活において、平気で約束を破る人間は、結局信用を失ってだれからも相手にされなくなります。国と国の間も同じです。
それとも、中国との信義はどうでもいい、日本はアメリカについてさえいればいいんだということでしょうか。

如上の、わたしが明るいニュースだと思った二つの事象から、同盟関係や敵対関係にこれから変化が起きていくのではないかという気がします。
アメリカにだけついていることはとても危険だと思わざるを得ません。









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by michi-no-yuri | 2013-04-13 20:11 | Comments(0)
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