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谷間の百合

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「この世界の片隅に」をぜひテレビで放映してほしい。

きょう広島は72回目の「原爆の日」を迎えました。
総理はきのうから広島に入ってなぜか三菱重工を視察しています。
先日、原爆投下の10年前に、市の中心部を撮影した3分ちょっとの動画を見ました。
中学生と思われる集団からは、当時の中学生の学校や家での気風や生活の実態が手に取るように伝わってきます。
元安川でボート遊びをしているのは高校生でしょうか。
動画はモノクロで音声もありませんが、楽しそうな会話や笑い声が錯覚ではなく確かに聞こえてくるのです。
街行く女性のほとんどは着物姿で、男性はみんな中折れ帽かハンチングを被っています。
立ち話をする女性の声も聞こえます。
画面には豊かな(金銭ではない)生活感情が横溢していました。
10年後、そこに写っている人や街は一瞬にして阿鼻叫喚の地獄図となりました。
あの笑顔、笑い声、話し声はいまも当時のまま中空を彷徨っているような気がします。
(日本人は原爆を落とした相手を許したのでしょうか。)


「この世界の片隅に」をぜひテレビで放映してほしい。_c0243877_10182946.jpg


「この世界の片隅に」を、テレビでぜひこの夏休み子どもたちに見せてやってほしいと思いますが、劇場公開からまだ日が経っていないからダメでしょうか。
「3丁目の夕日」を絶賛していた総理ですが、「この世界の片隅に」を推奨しているという話は聞きません。
文科省も推薦していないのでしょうか。
総理が推奨しない理由を考えていてフト気付いたのが、戦争初期の勇ましく勝っているときのものではないからではないかと思いました。
娘は、呉の町が敵の凄まじい絨毯爆撃に曝されているシーンが悲しかったと言っていましたが、つまり、そういうのが総理は気に食わないのだろうと思いました。
これから戦争を企んでいる人間にとって、日本がやられている場面は国民に見せたくないということかもしれません。

しかし、そんなことではないのです。
わたしは子どもたちに戦前戦中の生活を知ってほしいだけですから。
生活を失った現代の日本人に、生活というものを思い出してほしいだけですから。
「3丁目の夕日」(わたしは見ていない)が昭和30年代の下町の暮らしを描いていたように「この世界の片隅に」も戦前の暮らしを描いたものだという視点で受け取ればいいだけではありませんか。

わたしは稲田さんの「生活が大事という政治は間違っている」という言葉をゼッタイに許すことはできません。
生活=いのちです。
稲田さんは、国民の(他人の)いのちはどうでもいいと言ったのです。


「この世界の片隅に」をぜひテレビで放映してほしい。_c0243877_10184914.jpg











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by michi-no-yuri | 2017-08-06 10:25 | Comments(0)
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