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谷間の百合

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幸せを知らない人たち。

南スーダンから帰ってきた稲田防衛大臣は記者団に「首都ジュバ市内が落ち着いていると目で見ることができました」と語りました。
最初から言うことは分かっていましたが、そんなことは行かなくても分かることです。
防衛大臣は、南スーダンという国の成り立ちやその地政学上の位置や意義が分かっているのでしょうか。
もちろん、わたしも分かりませんが、肝心なことは、今落ち着いているように見えても明日はどうなるか分からないというのが紛争地なのです。
もっとも大事なことは、撤退も含めて、いついかなる事態にも対応できるシステムなのです。

きょうはそういうことではなく、稲田さんや小池都知事のファションから思ったことを書いてみたい。
毎日チェックしているわけでもありませんが、小池さんはいつもスーツが違います。
オーダーだとすると50万はするのではないでしょうか。
稲田さんのファッションもオーダーではないでしょうが高級ブランドだということは一目で分かります。

わたしは「名探偵ポワロ」に登場する女性たちを、女と生まれたからには、一度でもいいから、あのような仕立てのいいスーツや優美なワンピースに袖を通してみたいものだと思いながら羨望の目で見ていました。
しかし、それはどこまでも叶わぬ夢であって、いまあのようなスーツをオーダーするとなれば百万はくだらないでしょう。
わたしには、小池さんや稲田さんにはそれが夢ではなくいつでも手に入るものであることによって、ほんとうの夢や幸せを失っているように思えるのです。


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いつだったか、その地方ではセレブで有名な女性が、宝石店で即座に数百万円はする宝石を2.3点買っていましたが、わたしは羨ましいどころか寒々しいものを感じたものでした。

むかし、長袖のブラウスが7枚に増えたことがあったのですが、わたしはとてもリッチな気分になるとともに、お勤めもしていないわたしが7枚も持つのは贅沢ではないだろうかと少し気が咎めたことを覚えています。
林檎でも買うように(林檎だってもう少し吟味して選ぶでしょう)宝石を買っていった女性には、こんな気持ちは分からないでしょうね。

急に、「八月の鯨」という映画を思い出しました。
(ウイキで見たら、撮影時、老姉妹を演じた伝説の女優リリアン.ギッシュは93才でベティ.デイビスは89才だったそうです。)
ほとんど覚えていないのですが、なにか特別の日(鯨が来る日?)の前に、姉が洋服タンスの上から衣装箱を下ろして中からワンピースを取り出すシーンがありました。
何年も何年も、その日が来ると、そのワンピースの出番となるようでした。
長い人生の喜び悲しみが染みついた彼女にとっては分身のようなワンピースだったのでしょうね。
わたしはそのシーンを思い出すとなぜか幸せな気持ちになるのです。

庶民のささやかな幸せを壊すようなことはしないでくれということが言いたくて、つまらないことを書きましたが、でも空しいですね。
上級国民はそういう幸せを知らない可哀そうな人たちなのですから。


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by michi-no-yuri | 2016-10-10 10:34 | Comments(0)
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