人気ブログランキング | 話題のタグを見る
ブログトップ

谷間の百合

taninoyuri.exblog.jp

夢はいつでも見られる。

北陸新幹線開通を喜ぶ人たちのニュースを、わたしは自分には縁のないことだと思って見ていました。

料金の高さもさることながら、車両の外にも内にもまったく魅力を感じるものがありませんでした。

チケットを貰っても乗らないでしょう。

(むかし、「のぞみ」に乗ったとき、もう二度と嫌だと思いました。)

窮屈そうに機械的に並んだ座席と小さな窓、車体の光沢のある白はバスタブか便器を想像させます。

冷たくて無機的で、そこに情緒を誘うものはなにもありません。

「トワイライトエキスプレス」の最終列車が札幌駅に到着するのを待って、ブルートレイン「北斗星」の最終列車が上野駅に向けて出発しました。

どちらも25.6年という短い歴史の幕を閉じました。

採算の問題というより、新幹線の邪魔になったということでしょうか。

鉄道の知識も関心もなく、汽車に乗ることもなかったわたしですが、二つの最終列車の姿をテレビでチラッと見たとき、車体のカラーと窓の大きさに一瞬で魅了されました。

鉄道ファンの別れを惜しむ声や涙を痛いほど感じました。

よし! あらん限りの想像力を駆使して、わたしは「北斗星」に乗って汽車の旅に出よう。

終点の札幌までの景色を堪能しよう。

夜汽車であっても、わたしは窓に顔をくっ付けて、はるか茫漠とした闇に目を凝らしていよう。

すべてのものには終わりがありますが、夢はいつでも見られます。


夢はいつでも見られる。_c0243877_11295332.jpg










×
by michi-no-yuri | 2015-03-16 11:26 | Comments(2)
Commented by nao at 2015-03-16 14:58 x
ご無沙汰しております
バスタブか便器には笑ってしまいました
昔から「家が一番」でしたので
若い頃から遠出とは無縁でしたが、それでも二度ほど
東京に就職した友だちに逢いたくて寝台列車で青森から
一人旅・・・楽しかったですよ
どこまでこの雪が続き どこで雪が切れるのか?
子どものような好奇心で電車の窓にかぶりつき
流れる風景に魅入っていたものです
地図のような線引きはありませんものねww
想う気持ちだけでどこにだって飛んでゆける
共感いたします

Commented by michi-no-yuri at 2015-03-16 20:01
naoさま

なおさん、お元気でしたか。
青森はまだ雪の中ですか。
このあたりでも雪の積もることがあり、そういう日はカーテンを開け放って雪景色を眺めながらコーヒーブレイクです。
しぃ~んと幸せなひとときです。
なおさんは東京に行かれなくてよかったですね。
東京へ友だちを訪ねて行く車中でのなおさんの様子や気持ちが手に取るように分かる気がします。
短い人生で、行きたいところに行くだけの時間もお金もありませんが、ほんとうに想うだけでどこにでも行くことができますね。
子どもがよく連れ出してくれますが、わたしにとって車の助手席はどこまでも茶の間の延長なのです。
コメントありがとうございました。
名前
URL
削除用パスワード
<< 軍国主義者はロマンチスト。 日本の朝はいつはじまる、、、 >>