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谷間の百合

taninoyuri.exblog.jp

都都逸の一つでも、、

赤木智弘さんが著書「若者を見殺しにする国」のなかで「希望は戦争」と書いて常識的日本人の度胆をぬいてからまだ五年くらいしか経っていません。
そのときはあくまで観念上の衝撃でしたが、わずか五年後に、それがにわかにリアリティをもって大きくズームアップしてくるとはだれが想像し得たでしょうか。

先日は極右というか、単純右翼の次兄が電話してきて勝ち誇ったように総理の靖国参拝の支持が七割を超えたと興奮していました。
わたしは虚しいだけなので何も言いませんでした。

「反戦な家づくり」さまはそれについてこう書いておられます。

自民党は今やオジンの党ではない。若者の党なのである。
安全地帯から正論を吐く中高年よりも、戦争で強い日本を取り戻すと叫ぶ安倍晋三に、食えない若者は希望を見いだしリアリティを感じている。
この状況を、護憲とか反原発とかの運動をやっている人々が ハッキリと自省し、認識しない限り、日本はもう終わったも同然だ。」


自民党が若者の党になったという指摘は悲しい。
戦争のできる国にするために?非正規を増やして未来を閉ざし、もう「希望は戦争」という気分にさせた自民党は恐ろしい党です。罪深い党です。

ところで、「反戦な家づくり」さまは、新年、必死の抵抗にもかかわらず妻子にディズニーランドへ連行されたということで、そこで目にした日本人の姿から次のような感想を書いておられます。

「世界中にネズミ-ランドは浸食しているが、本場のネズミ-ワールドでも1時間以上並ぶことはまれだという。
おそらく、並ばされ、待たされて喜ぶのは、人類65億の中でも日本人だけだろう。
本国で軒並み3時間も待たせたら暴動が起きるか、誰も行かなくなって倒産するだろう。
ネズミ-ランドがどうなろうと知ったことではないが、この喜々として行列をつくる人々は、まぎれもなくわが同胞なのである。
少なくとも、私と同じ国の選挙権をもった人々とその予備軍なのだ。
原発が爆発しても抗議のデモには20万人しか集まらない国で、ネズミ-ランドに並びに行く人は年間2750万人もいるのだ。
これは容易ならざることだなあと 改めて しみじみと つくづくと 感じ入った。」

「あの戦争体験でさえ本格的に変えることのできなかった日本の「甘い汁」体質は、原発が爆発したくらいではそうそう変わるものではない。
皆と同じ場所に行き、皆と同じ行列に並ぶことが、命よりも大事なのだ。
しかし、日本人が有史以来そうだったのかと言えば、そうではない。
江戸時代の民百姓は、実に果敢に闘った。しかも、単に食うだけではなく誇りをかけて闘った。
年貢が高いから一揆を起こすだけではなく、代官(官僚)が嘘をついて騙したからと一揆で闘った。
自由民権運動も、教科書に書いてあるような板垣退助や中江兆民だけでなく、明治憲法制定までは津々浦々の国民に広がっていたようだ。
様々な歴史的な要因を含みながらも、政治を自分たちの手に入れようとした、日本で最初で最後の闘いだった。
国会の開設を求め、国会で憲法を決めよ という民主主義革命運動であった。」


自由民権運動が民衆の戦いでもあった証しとして歌がある。
その一つの例が植木枝盛の作詞といわれる民権数え歌だということらしいです。





「反戦な家づくり」さまは「いっそ、これが国歌になっていれば、私もちゃんと歌うのだが」と反骨ぶりを吐露しておられますが、わたしも国歌はともかく、こういう歌が辻辻や路地の奥から聞こえてくるような世の中がこの上なく魅力的に思えます。
このごろほんとうに歌がありません。
居酒屋でお酒を飲みながら「茶碗たたいて」歌のひとつも出てこないような世の中あまりにも寂しいではありませんか。
記事の最後はこうです。

いまのこの現実を
「ハッキリ自省し、認識しない限り、日本はおわったも同然だ。
まずはここから。
ま、あまり肩肘はらずに都都逸でも口ずさみながら」

ということだそうです。

ここにコメントをくださる「酔っ払い」さまも、お酒を飲んで無駄に酔っぱらっていないで、都都逸のひとつでも作って口ずさんでみられたらどうでしょう。
見直しますよw
都都逸と言えば、高杉晋作の「三千世界のカラスを殺し、、」が有名ですが、むかしの人は大事を前にしても都都逸を口ずさむ余裕があったのですね。


都都逸の一つでも、、_c0243877_12125655.jpg











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by michi-no-yuri | 2014-01-09 11:03 | Comments(2)
Commented by 菜の花 at 2014-01-13 01:23 x
民権数え歌、あのメロディーと歌詞が耳に懐かしく響き、なんだかタイムスリップしたような気分になり、ついつい何度も聴いてしまいます。



Commented by michi-no-yuri at 2014-01-13 10:58
菜の花さま

あのメロディーと歌詞が耳に懐かしく響き
タイムスリップしたような気分になるのは
まったくわたしも同じで何度も聴いてしまいます。
三味線の音がいいです。

植木枝盛の顔もどこかで見たようなと思ったのは
学生運動華やかなりし頃の映像のなかで見た
若者によくあった顔だったように思いました。
顔というより目がそうですね。

近くの町には、三十年代初めまで花街があって
昼間から三味線の音が聞こえて賑わっていたそうで
羨ましくなります。

日本の歴史のなかで、今ほど何もない「沈んだ時代」は
初めてのことではないでしょうか。
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