甘利さんが緊急入院しました。
予算委員会での甘利さんは、ひとり「考える人」「苦悩する人」でした。
他の大臣たちののほほんとした太平楽な顔の中にあって嫌でも目を引き、TPPの内容がいかに過酷なものかということがその表情からも読み取れました。
少々の売国ならまだしも、これだけは・・・というほどのものがTPPだということでしょうか。
いくら裏切ろうとしても、こころの痛み(良心)は正直に肉体に現れます。
甘利さんにはまだ良心があったということ?
先月の末、サンケイが三回にわたって「角栄の流儀」という記事を連載しました。
なんでいま角栄?と驚きました。
記事はほとんど元秘書たちの人物評で構成されていましたが、政治家として名前が出ていたのが石破茂、額賀福四郎、鳩山邦夫の三人だけでした。
小澤一郎の名前はありませんでした。
石破さんは角栄とは四十歳近く年が離れていて、全盛期の角栄とどれだけの接触があったのだろうと思いましたが
「田中イズム」の伝承者を自任する一人だということです。
「田中イズム」とは何でしょう。
おそらく、選挙の手法とか官僚の使い方をそう言っているのだろうと思いますが、しかし、そういうのは枝葉であって根や幹ではありません。
だから角栄の「思想」ではなく「流儀」ということなのですね。
石破さんは角栄がなぜ失脚したかを知悉しているのです。
もし、ほんとうの「田中イズム」を継承していたら今の地位はありません。
角栄からはその政治姿勢である「決断と実行」だけを忠実に踏襲しようとしていることが最近の石破さんをみているとよく分かります。
×