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谷間の百合

taninoyuri.exblog.jp

十三日 その一 「徽宗皇帝ブログ」から。

わたしが安倍総理の訪朝を提案したことに対して「徽宗皇帝ブログ」様が、わたしがあえて書かなかったことも含めて、意を尽くした解説をしてくださいました。

長くなりますので二回に分けて転載します。


下記の文章は「谷間の百合」さんの今日のブログ記事の一部である。
私はこの前から、「米中韓」トライアングルから日本が外されている、という趣旨の記事を書いてきたが、考えると一番孤立しているのは言うまでもなく北朝鮮であった。ポーの「盗まれた手紙」ではないが、「あまりに大き過ぎてその存在に気がつかない」という盲点である。
谷間の百合さんは拉致被害者を連れて帰る、というところまでしか言っていないが、もう一歩踏み込んで北朝鮮に様々な援助を与える、というところまで行くのはどうだろうか。援助はもちろん、北朝鮮の疲弊した国民の生命を救うためだが、実はこれによって大きな見返りも得られる可能性もある。それは北朝鮮の軍事力を日本の政治カードとして利用できるということだ。中国・ロシア・韓国の中間地帯に日本の軍事拠点ができるということである。もちろん、おおっぴらな軍事同盟・政治同盟はできない。あくまで経済援助だけを行うのだが、中国に見捨てられた北朝鮮を日本が助けることで、恩義を売る(嫌な言い方だが)ことは、北朝鮮と日本の間に友好関係・友人関係ができるということになる。北朝鮮が貧窮と困難のどん底にある今だからこそ、救う意義があるのだ。
これはセンチメンタルな人道論だけで言っているのではない。北朝鮮問題、そして日本の生きる道の冷徹な政治判断として、この「解(ソリューション)」はありうる、という話なのである。
国際政治は、どこが敵でどこが味方か固定しているものではない。状況ごとに敵と味方は反転していくものである。敵と味方の間をうまく泳いで自国の国益を守ることが政治と外交の真髄なのだが、それを一番苦手にしているのが日本政治なのである。だからこそ、いつまでも諸外国にしてやられているのだ。
単に人道問題だけで考えても、北朝鮮に日本が援助することは、(できればロシアと協調して援助する、というのがいいかと思うが)大きな意義があることである。
「恨みに報いるに徳をもってする」
これは周恩来が日本の敗戦時に日本に向けて言った言葉である。中国は日本の中国侵略をこれ以上責めず、賠償も求めない、という意味だ。その言葉は後継指導者によってご破算にされたが、周恩来のこの精神は当時の日本人を感動させたという。北朝鮮と日本の間の「恨み」を永遠に保つか、「徳」によってすべてを昇華するか、日本人も考えてみる価値はあるだろう。



実は、わたしは「経済援助」という文言を入れようとして、書けなかったのです。
日本の現状や日本人の対北感情などが書くことを躊躇わせたのです。

日朝正常化といえば、経済援助がイチバンにくることは自明のことだから、書かなくてもいいだろうと思ったのは卑怯なことでした。

いま、忸怩たる思いでいます。

ここにも書かれていますが、国際関係は固定したものではありません。絶えず流動しています。
だから、六十年以上も続いた日米の同盟関係は異常なのです。
逆に考えれば、それだけ日本は旨味のある「美味しい国」(美しい国ではありません)だということです。

だから、わたしは、TPPでしゃぶり尽くされる前に、乾坤一擲の勝負に出てほしいと思いました。
それが日本が生き残る道だと思いました。
好きだ嫌いだと言っているときではないのです。

小泉訪朝は、アメリカがセッティングしたものでしたが、そのアメリカを向こうにまわしての電撃訪朝ですから、いかに至難かは言うまでもありません。

田中角栄は、殺されるかもしれないという覚悟で、日中国交正常化に臨んだということですが、訪朝には、それ以上の覚悟が必要で、所詮安倍さんには無理な話かもしれません。

ゼッタイに秘密が漏れないということが大前提になるのですが、これが不可能に近いことなのです。なぜか、必ず、洩れるのです。

小沢さんが、中国共産党青年団の李克強を自宅にホームステイさせたり、アメリカの子どもを日本に招待されているのは、「徳」が「得」につながる行為なのです。

アメリカが「トモダチ作戦」と云ったり、チベットの活動家を支援したりするのは政治利用だということが見透かされているので「徳」になることはありません。

トルコやポーランドが、なぜいまも日本に対して親しみを持っているかを考えれば、
自ずと「徳」というものが、人間の美質や尊厳からしか生まれないものだということが分かるのではないでしょうか。
その日本の「徳」である「惻隠の情」や「武士の情け」がもうどこにも見当たらなくなりました。。。









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by michi-no-yuri | 2013-05-13 11:03 | Comments(0)
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