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谷間の百合

taninoyuri.exblog.jp

「川上作戦」という情報ツール。

わたしは今までだってネットの影響力を過大に評価することはなかったのですが、
最近ますます、その思いが強くなっています。
もし、ネットに影響力があるのなら、原発事故と放射能被害の情報によってもっと人が動いて(移動)いるはずだからです。

ネットの情報は多くの場合、受信した人間のところで止まってしまいます。
人間が孤立し、人間関係があらゆるところで断絶しているからです。

わたしは、こないだから、昔はどのようにして情報が伝わったのかということを考えていました。
たとえば、黒船来襲のビッグニュースは凄い勢いで津々浦々に伝わったのではないかと思ったのですが、そういうわたしの思いが間違っていなかったことを、NHK「その時歴史は動いた」の解説文で知りました。


「黒船来航は地震や大火事などの天変地異に匹敵する未曾有の出来事であった。
幕府は情報を公開しなかったにも関わらず、黒船来航とペリーの動向は瞬く間に全国に広まった。さらに、庶民層は独自のルートで情報を入手していた。」


わたしが感じていたのは、スピードこそ今に劣るものの、情報が持つ体温は失われることなく、というより、人々の情報にたいする飢餓感や好奇心によってますます体温は上がって人から人へ伝播していったのではないかということでした。

そして、そのとき、わたしは小沢さんの「川上作戦」の意味と意義を思い知ったのです。
ネットを利用されるのは、避難場所的な意味であって、小沢さんが主眼を置いておられるのは、あくまでも「川上作戦」ではないかと思いました。
そして、ほんとうにそうでなくてはならないと強く思いました。

情報が体温をもって、人から人へ伝わるからです。
媒介するのは、いまだ失われずにある人間関係です。
小沢さんの話を聞いた川上の村の人は、用事で川下に行ったとき、小沢さんのことを熱く話すでしょう。
郵便配達の人や物売り、保険外交員などによって、どんどん情報が広まっていくでしょう。

川上のちょろちょろした流れは必ず大河になって海へ注ぐのです。

亀井静香さんが、郵政民営化に政治生命を賭けて反対されたのも、こういうことです。
郵便局が持つネットワークこそ人と人を結ぶ貴重な財産だからです。
亀井さんはそれが失われることは日本の社会が崩壊することだと言われていたのです。

日本の貴重な財産をなんの躊躇もなく破壊したのは小泉純一郎です。そのことで、わたしはもう日本は駄目かもしれないと思うことがありましたが
きのう見たNHKの番組、被災地での「知られざる救出劇」が日本への信頼と希望を呼び覚ましてくれました。
日本人を信じようというか、信じなくてどうしますか。
そうでないと、自分を犠牲にしても人を助けようとした人たちに申し訳ないではありませんか。









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by michi-no-yuri | 2013-03-08 11:45 | Comments(0)
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