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谷間の百合

taninoyuri.exblog.jp

憂いと怒り。

きょう、新聞の週刊誌の広告を見て、あ~ぁついに日本はここまで来たのかと憂い嘆かずにはいられませんでした。

「中国からの宣戦布告」「中国人の九割は『日本と戦争』」
「中国メディアが煽りに煽る『開戦の銃弾』」

しかし、いまのところ、中国メディアは冷静で何も煽っていません。
中国政府も挑発的、煽情的な発言はしていません。

嘘をつかないでほしい。
いつか、こういう嘘を書いて煽った人間はA級戦犯として断罪されなければいけないと思います。
その首魁、頭目が石原慎太郎です。

国会質問で、かれが天皇の靖国参拝を可能にするよう提言したのを聞きわたしは怒り心頭でした。
この時期にそれを言う意図とは、明らかに中国への挑発です。
中国と一戦交えたいために、なんとかれは天皇を利用しようというのです!
特級の売国奴であり不忠、不義の臣です。
歴史上特筆すべき売国奴です。

天皇はある時期から靖国参拝を止められました。
A級戦犯の合祀がその理由だろうと言われています。
わたしもそうだろうと思っていますが、人々が思っていることとは少し違います。
天皇の不快感を言う人も、その不快感の真実に踏み込んで考察する人はいません。

日中国交回復のとき、周恩来が戦後賠償を放棄し、戦争責任を問わない理由として言ったのが、悪いのは一部の軍国主義者であって、日本国民には責任はないというものでした。1972年のことです。

しかし、日本政府は周恩来の言葉を無視するようにA級戦犯を合祀したのです。
中国が首相の靖国参拝に抗議するようになったのはそれ以降のことだと思います。

日本は、日本人が日本の戦犯を合祀するのにだれに遠慮がいるものかと思ったのかもしれません。

あくまでも、わたしの想像ですが、天皇のご不快はそこにあったのではないでしょうか。
そして、天皇はひとり、周恩来の言葉に応えて「信義」を守ろうと思われたのではないでしょうか。

天皇はA級戦犯といわれる人たちに不快感を持たれたのではないと思います。

「戦争に関する一切の責任は私にあります。私の命において行われた限り日本にはただ一人の戦犯もおりません。」

陛下はこう仰せになっているのです。
A級戦犯もまた陛下の臣であり、赤子です。
不快に思われたのではなく、陛下はわが身をA級戦犯の側に置いて責任を感じられたということではないでしょうか。

「富田メモ」が世にでてきたとき、いろんな人がああだこうだと言うのを聞いて、わたしは愚かしいことだと思っていました。
天皇のご不快がどこにあるのかを分かろうとした人がいなかったからです。

わたしは、証人や証言というものをほとんど信じません。
事実や真実を正確に語れる人などいないと思っているからです。
それに、すべては主観であって、自分に都合の悪いことや、こころにそぐわないことは過小に言うか、最悪闇に葬ってしまうのが人間の常だと思っているからです。

わたしは、歴史に関する本の一冊も読んでいないと言ってもいいくらい、勉強していません。全部が断片の知識です。
その欠片を寄せ集め繋ぎ合わせて仮説を組み立ているだけです。
しかし、いくら知識が豊富でも直感や想像力がなければその知識はゴミみたいなものではないでしょうか。

きのう、わたしの仮説を裏付けてくれるような記事を見ました。

「この年のこの日にもまた靖国のみやしろのことにうれひはふかく」

これは陛下の御製ですが、徳川元侍従長によると、これはA級戦犯の合祀に関わることだということです。
陛下は合祀に反対する二つの理由を述べられたそうです。
一つは、それによって祭神の性格が変わるということ。
もう一つは、あの戦争に関連した国との間に、将来深い禍根を残すことになること。

陛下は、日本が日本人の戦犯を合祀するのに、だれに遠慮がいるものかという、そういう思い上がった傲慢で独善的なこころを不快に思われたのではないでしょうか。









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by michi-no-yuri | 2013-02-14 12:36 | Comments(0)
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