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谷間の百合

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科学するこころ。

早や旧聞に属しますが、柔道日本代表監督に井上康生さんが就いたというニュースを聞いたとき、わたしは、ああ、次のオリンピックも駄目だなと思いました。
柔道のことにド素人のわたしが言うことでもないと思いますが、直感的に駄目だと思った最大の原因は康生さんの「暗さ」です。
そして、次の思ったのが、相変わらず精神主義でいくのかなという危惧でした。

「目から鼻へ抜けるような人」という言葉があります。頭の回転が早く、抜け目がなく、すばしこい人という意味ですが、抜け過ぎるのも問題ですが、康生さんの場合は、抜け道がないというか、どこかで詰まっている印象があります。あくまで、印象であって、実際は分かりませんが、もしそうなら柔道家あるいは指導者としては致命的です。これは柔軟な精神にとってという意味であって、身体的、技術的なものを指して言うのではありません。

ロンドンオリンピックは見るも無残な結果に終わりましたが、柔道連盟はその敗因の分析をして総括をしたのでしょうか。
先日、外国の柔道選手が、「日本人選手はきれいな柔道にこだわっている」とその敗因を語っていましたが、きれいな柔道に拘る限り日本は勝てないということでしょうか。

しかし、お家芸とはいえ世界にでて勝負をするということは、世界基準に合わせるということではありませんか。

昭和天皇が戦争の敗因として挙げられた言葉は有名ですが、あるブログに、側近のものが昭和天皇から聞いたことを書き留めてそれを箇条書きにしたものがありました。
以下の四ヶ条です。


 敗戦の原因は四つあると思う。
 第一、兵法の研究が不充分であつた事、即孫子の、敵を知り、己を知らねば、百戦危なからずといふ根本原理を体得していなかつたこと。
 第二、余りに精神に重きを置き過ぎて科学の力を軽視した事。
 第三、陸海軍の不一致。
 第四、常識ある主脳者の存在しなかった事。往年の山縣[有朋]、大山[巌]、山本権兵衛、というような大人物に欠け、政戦両略の不充分の点が多く、且軍の主脳者の多くは専門家であつて部下の統率の力量に欠け、いわゆる下克上の状態を招いた事。

注)科学の力とは、ここでは欧米の政治力学・国際慣習法・そして外交交渉力のことを主に指
す。



とくに、第二の、精神に重きを置き過ぎて科学の力を軽視したことについて 注)で書かれていることはわたしには新鮮な驚きでした。
敵を知ること、そして科学、つまり、欧米の政治力学、国際慣習法、外交交渉力に通暁することの重要性を昭和天皇は力説されているのです。

柔道界もこういう点に着目しない限り、衰退の一途を辿ることになるのではないでしょ
うか。
言い換えれば、外国選手が強くなったのは、まさに、徹底的に科学をしたということです。日本の柔道を理論的に分析して研究し尽したということです。
その間、日本柔道は井の中の蛙よろしく安閑と過ごしていたのです。
求められているのは理論であって、精神主義ではありません。

それにしても、この四ヶ条は素晴らしいです。
政治家や官僚(特に外交官)は心得として頭に叩き込んでほしい。

(「軍の主脳者の多くは専門家であって、部下の統率の力量に欠け。。。」云々は、現今の日本に跋扈しているいわゆる専門バカを見るにつけ深く頷くところです。)

こういうことからも小沢さんの存在の大きさが分かるではありませんか。
極論ですが、小沢さん以外の政治家は、すべてお金と地位と役職で右往左往しています。
ポストをチラつかせられたら、ひとたまりもなく「転ぶ」ような政治家ばかりです。
天下国家を思っているのは、ひとり、小沢さんだけだと言っても過言ではないでしょう。









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by michi-no-yuri | 2012-11-30 17:33 | Comments(0)
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